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インプラント治療が受けられない人は?

インプラントが受けられない原因1:病気

糖尿病

糖尿病だからインプラントが受けられないというわけではありませんが、血糖値がうまくコントロールできていない人は受けられません。糖尿病で血糖値が高い状態の人は、血管の問題があり、血液の循環もあまりよくない状態です。そのため、栄養や酸素を細胞に運びづらくなっており、傷に対する修復力がかなり弱まっています。インプラントは外科手術になるので、人工歯根を埋め込むときには傷ができます。免疫力が低下しているので感染もしやすくなり、治りが悪いことで化膿してしまう可能性が高いでしょう。

その結果、うまく手術ができなかった…という結果に終わることもあるため、血糖値が安定している状態でしか治療は受けられません。治療を受ける際のストレスによって血糖値も変化しやすいので、高血糖や低血糖のリスクも高いです。

心臓病

心臓病を抱えている人、心臓疾患を経験したことがある人は、インプラントについて、医師に相談する必要があります。心筋梗塞や狭心症を4週間以内に起こしたことがある人に関しては、手術中に心筋梗塞を起こしてしまう可能性も高いため、インプラントだけではなく歯科治療そのものにストップがかかります。

症状が回復して安定している場合でも、血液のめぐりを良くするための薬を服用していることが多いので、外科手術で出血も伴うインプラント治療は医師に相談しなくてはいけません。

また、ペースメーカーや人工弁置換術を受けた人に関しては、口腔内にある細菌が付着して感染性心内膜炎を起こすこともあるため、インプラント治療は難しいでしょう。

肝臓病

肝機能障害がある場合は、インプラント治療を受けて発生した出血が止まらなくなる可能性もあります。また、インプラント治療の際に服用しなくてはいけない薬の影響で、肝機能を低下させてしまうこともあるため、避けたほうがいいでしょう。

腎臓病

腎臓病は免疫力が低下しやすくなる病気です。免疫力が低下していると、傷の修復がかなり遅れてしまったり、出血しやすくなってしまったり…インプラント治療に支障をきたしてしまいます。また骨がもろくなっていることも多く、インプラントとあごの骨がうまく結合しないかもしれません。

骨粗しょう症

骨粗しょう症の治療で服用している薬がある人、過去に服用していたことがある人は、外科手術によって骨が部分的に壊死してしまう恐れがあります。薬の種類や服用期間によっても受けられるかどうかは異なるため、まずは医師に相談してみてください。

高血圧

高血圧そのものは病気といいませんが、高血圧なのに薬でコントロールができていない状態の人は、インプラント治療によって脳出血・脳梗塞といった合併症を起こす危険性があります。血圧のコントロールからインプラント治療を始めなくてはいけません。

インプラントが受けられない原因2:骨量不足

インプラントは、骨に人工歯根を埋め込んで土台を作る必要があります。その仕組みから、骨量が不足している場合はインプラントを受けられない可能性があります。抜けた歯をそのままで放置していた人は、特に支える骨が薄くなっていることが多いです。歯による圧力がなくなってしまったことで、力が加わらなくなってだんだんと衰えていってしまいます。

人工歯根を埋め込んでも、それを支える力がないとしっかりと埋め込むことはできません。一時的にできたとしても、すぐに抜け落ちてしまいます。せっかくの治療も無駄になってしまうでしょう。

ただし、骨量が少ない状態を回復させてからインプラントをすることは可能です。あごの骨の治療をおこない、骨移植をする方法があります。また骨移植以外でも、血液から再生医療もできるようになっています。インプラント治療を受ける前に、骨量を増やすための治療が必要です。